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#022 ばんがいち1996年11月号
written by 華戸小葉子

篠原ともえファースト「スーパーモデル」プロデューサー石野卓球の良いトコだけ抽出した仕上がりでハナマル。ブレイク間近!?
【トーキョー・ストラット】東京スカパラダイスオーケストラ
1.スターライト・エキスプレス
2.ユー・ドント・ノウ(ホワット・スカ・イズ)
3.スコール
4.(アイ・ノウ,サムワン・オブ・ユー・クルージン・オン)ルート135
5.スウィングマン
6.あの男に気をつけろ~ウォッチ・ザット・マン
7.シムーン
8.ドゥ・ユー・フィール・ライク・ゴーイング・トゥ・ディスコ!?
9.エクストラ
10.ジェントリー~時間をおいかけて
11.パラダイス・ブギー・バック・アゲイン
12.きままな生活
13.さて,どうする? ホワット・ダズ・イット・テイク(トゥ・ウィン・ユア・ラヴ)

total time: 54'11"

 やったあ! 何がやったって、デビュー6年にして初めてライヴの良さをアルバムに出すことに成功(当然ライヴアルバムは除)。スカパラは確かに変わった。それはスカの曲が減ったとかそんな表面的な部分でではない。かといって音楽性が変わって昔のファンがはなれる様な変化でもない。かつても一曲一曲はいいアルバム、全体的にまとまっているアルバムというのはあった。両方うまくいったのは初じゃないか。ゲストも最小限(それでも7はメンバーに歌って欲しかった)、カヴァーもYMOやハーツ・オブ・ストーンのなんでこんないい曲今まで誰もやらなかったんだ的センス。加えてCDエクストラも少なくともファンなら100%楽しめるね(パソコン持ってない人泣くけど)。個人的にはメンバーがDJでかけてる世界に近づいたと思うんだが。とにかく「最高傑作」(←メンバー)。
エピックソニー ESCB-1706 \2800 1996/09/02

【GIRLFRIEND ARMY】カーネーション
1.ガーデン・シティ・ライフ
2.スーパーマン
3.サムシングス・カミング
4.[1/2]のミッドサマー
5.マイ・リトル・ワールド
6.ニュー・サイクリング・ブギ
7.コズミック・シーのランチ・タイム
8.ドライヴ(L.A.ムーンライト・ミックス)
9.100人のガール・フレンド
10.ロケット・オブ・ラヴ
11.グレイト・ノスタルジア(アルバム・ヴァージョン)
12.やめておくれ

total time: 62'57"

 「ブレイク寸前」と言われ続けて早■年。といっても真心ブラザーズの話じゃなくてカーネーション。前作も良かったのにねー。彼らの音楽性は基本的には変わっていない。少なくともここ何枚かは。だが、時代の方が彼らに追いついてきたようだ。渋谷あたりじゃ、最近バンドスタイルの見直しが。ピチカートとかコーザノストラがロックバンドやってる。むろんカーネーションは13年間ずっとバンドなのだが。サウンド的には渋谷系ではないがこれからファンを増やすならやはりその辺りか(コーザやスリルが今回も参加)。Vo直枝、名古屋でカルトなTV番組やって、その方面でも話題。コマは揃った。直枝自身も、好きな音楽を自分たちに取り入れる時期は終わったと言っている。テレビ神奈川で一位取ったりカラオケにはいったり、少しずつお茶の間に彼らの13年分の蓄積は浸食してきている。
日本コロムビア COCA-13654 \3000 1996/08/21

【supernatural】ファースト・インプレッション
1.すべては終りから始まるのさ 2.太陽がくれた季節
3.天国は待っている
4.ブルー・ソウル
5.トラヴェラー
6.リーチ・アウト
7.ラヴェンダー
8.今日を生きよう
9.絆
10.ブランド・ニュー・デイ

total time: 56'14"

 フリーソウルがブームだ。だがこれ、やろうと思ってやれるもんじゃない。実力が要るから。そこで実力派、ファーストインプレッションの登場である。前作に比べてVo田仲玲子が格段に進歩。もともと上手かったのだが何故か前は素人っぽさ売りだったみたいで、カラオケ禁止令まで出されてたそうだ。でも今の方が全然いい。シャ乱Qのコーラスとか地道な仕事が良かったのか。そういやホーンアレンジも「ズルい女」でレコ大編曲賞受賞の森宜之。他パーカッションとホーンズは米米とか、なんか豪華。田仲玲子は、前回一人多重コーラス(ヤマタツ状態)だったのがコーラスのプロがはいって良くなったと言ってる。うむ。そういや田仲玲子、表情も良くなった。自信の現れか。オトナになったね☆ なお先行シングル1は、武田真治のボイス入りだ。
ワンアップミュージック EPCA-7008 \3000 1996/08/26

【27-7 I LUV U】HOUSE#FOUNDATION
1.ステップ・イントゥ・マイ・ライフ
2.ロング・アイランド・エキスプレスウェイ
3.クロース・トゥ・ミー
4.ビトウィーン・ザ・スカイ&ザ・シー(アンビエント・ヴァージョン)
5.シャイニング・ライク・ア・スター(アルバム・ヴァージョン)
6.ライド・オン
7.フライト・トゥ・アンフォールド
8.フリージング・ライク・ア・チャイルド
9.クレイジー・ラヴ
10.マッド・プレイト(セッション1)
11.フィール・イット・イン・マイ・ソウル

total time: 53'53"

 ハウスってなごむわー。えっ私だけ? あのループ感がたまらないのよ。いや決してワンパターンという意味じゃなくて。音楽は頭で考えるもんじゃないのよ。体で聴くの。そして酒やクスリの力を借りずにトリップできたらサイコーね。って誰だ私は。ハウス・ファンデーション、2枚目である。日本にはハウスDJはいてもハウス演ってる奴は少ない。需要はあるのに。なんでだ。大ヒットが望めそうにないからか? 前作で和田アキ子をフィーチャーして話題をまいた彼らだが、今回はあのバーチャアイドル・伊達杏子DK-96が登場。一曲だけだが。他は曲ごとにヴォーカル替えたりインストやったり、飽きさせないのだが先刻も書いた通りハウスは偉大なるワンパターンがいいのであってー。次はインストオンリーが聴きたい。でもこれも楽しかった。ショーワノートCM曲とか。子供にハウス。
ポニーキャニオン PCCA-00996 \2800 1996/08/21

【かなしいことなんかじゃない】Hi-Posi
1.まだみぬ君
2.理想の♂
3.ナミダハボーリョク
4.だいすきであるが故の努力
5.脈があるのか?
6.ひまわり
7.あきれるよ
8.ぼくらはひとり
9.ひまわり(リプライズ)
10.台風のどまんなかで
11.重力をなくして
12.最高の前戯(ネイキッド・ヴァージョン)
13.かなしいことなんかじゃない
14.しあわせ
15.まだみぬ君(リプライズ)

total time: 61'57"

 まずレコード屋に言って裏ジャケを見て下さい。仮面の女にシルクハットの男。中ジャケには怪人赤マントも登場。でも、それらを表ジャケにしなかったのが、おそらく今のハイポジなんだろう。「(12のような)タイトルをつけるから、すぐ過激な人と勘違いされるんだよ」と相方近藤研二にまで言われる女、もりばやしみほ。それも確かに魅力の一つである。その上今回は。佐野康夫キョン岡部洋一水江ヨーカン菊地成孔エマーソン北村タツ等々々といった素晴らしいゲストミュージシャンの数々。そう、ヴォーカル以外にも大注目なのだ。そしてそれらが一層、もりばやし世界のおかしさや悲しさを引き立たせる。赤マント近藤が妙に冷静なのもいい。シングル13はフツーのラヴソング。これが泣ける。新たな魅力発見。さすが永六輔に中村八大のあとがまに期待されただけある(C)近藤。
キティエンタープライズ KTCR-1387 \3000 1996/08/25


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