『シャドゥ・オーキッド』は、絶海の孤島にある完全寄宿制の私立高校を舞台とした物語である。主人公の池川雅彦は中学二年生。正義感からの言動が仇となって素行不良を理由にこの海冥学園に強制送還されてしまう。主人公の雅彦は、当初ここが男女共学だと思っていたが、あるきっかけから明らかに外見や所作が女子に見える生徒も実は全て男子であることを知ることになる。
 雅彦は入校初日にいきなり下半身を剥かれて肛門から直腸に特殊なリングを挿入されてしまう。この儀式こそ海冥学園の特異な教育システムを支える直腸リングによる強制教育法の洗礼だったのだ。学園の意にそぐわない行動を取ろうとすると、即座に直腸リングが膨張して激痛が走り、行動の過ちを身でもって知ることになる。それでも教育効果の上がらない反抗的な生徒に対しては、ホルモン分泌器の埋込みによる女性化という矯正教育法が施され、性別すら忘れる宙ぶらりんな精神状態のまま男性とも女性ともつかない曖昧な存在にさせられてしまう。
 妖艶な色香と直腸リングシステムで生徒を支配する「姫」、学園の陰の支配者=影嶋貴伸を巻き込み、服従と甘美に満ちた恐るべき学園生活の実体が明らかになってくるのだった……。


キューブリック版「A.I.」の脚本担当奇才イアン・ワトスン幻の大作
 顧客の注文通りに身体改造された異形のサイボーグ少女たちを描く、女版『家畜人ヤプー』。英米の出版社が後難を恐れて刊行を見送ったSF史上もっとも危険な小説。あまりにも早すぎたサイバーポルノグラフィ…。(大森望)

著:イアン・ワトスン/翻訳:大島豊 ■解説:大森望/人形制作:荒木元太郎
■6月30日発売/本体価格2800円+税