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正直なところトヨさん以外に期待できる人などなくて…
”まるで無反応のプロ野球は以後相手とせず、読者のため、自分のためにだけ書くつもりだ”-----日本のプロ野球フリークなら誰もが知っている、週刊ベースボールの豊田泰光氏の連載「オレが許さん!」の2月16日号の見出しである。本文でも”野球が心底好きな底辺の指導者の存在と、野球にまったく愛情を持たないとしか思えないプロ野球の世界(中略)その現状が許せないから「オレが許さん!」と球界に向けて4年間発信はし続けたわけですが、無反応じゃメゲますよ(中略)球界に向けての発信はもちろん続けるつもりですが、オレはもう反応を期待するのは読者のみ。これからは読者に向けてのみ発信をする。オレはそう決めました(後略)”とある。いわゆるプロ野球関係者で氏のコラムを読んでいなかった者はそうはいないと思うが、どう思いますか? この4年間で日本のプロ野球界はおそるべきスピードで腐敗・悪化・堕落したのはもはや誰もが認めざるを得ないところである(もっと前から、という意見はあるだろうが)。そんな状況に、人一倍危機感を抱いた豊田氏は、毎週のように有効かつ建設的な提言をされてきた。しかし、悲しい哉日本のプロ野球界は全くその提言を活かせなかった。その結果が「銭ゲバ時代」の到来である。同じく週刊ベースボールの1月5・12日合併号、新春スペシャル対談野村VS森「プロ野球全体が野球の本質から離れて、知性を忘れている・野村ヤクルトは、野球界にその問題を投げかけた」(←リードよち引用)の中での野村に向けての森の発言”昨年一年間、非力と言われたチームを率いて、日本一まで獲得しました。最近ではお金で選手をかき集める風潮がある中で、手持ちの戦力をつなぎ合わせての素晴らしい結果ですよ(後略)”というのはここらへんのことを指している。もちろん、ある一部のチームのことが念頭にある事は言うまでもあるまい(笑)。たしかに去年のペナントレースこそその銭ゲバチームは惨敗を喫した。しかし、そのチームのオーナー氏がチームの立て直しをはかるために取った手段は更にカネを積み上げる事だった。ドラフト1位の某外野手の逆指名を獲得するためにつぎ込んだ資金は一説によると11億円と言われているし、FAを宣言した某投手には他のチームとかけ離れた条件の4年・8億を提示した。とにかくカネで話をつける─現在はそのチームの監督があまり優秀な方ではいらっしゃらないのでまだペナントレースは面白いが─、そんな恥ずべき風潮が悪性の流行病のようにプロ野球界をおおっているのだ。もちろん、そんなチームづくりをしているのはごく一部で、大部分のチームはそんな事はしていないではないか、と言う反論はあるだろう。しかしそれはしていないでなく出来ない、なのだ。これは大きく違う。なぜなら「出来るならばその方法(銭ゲバ)がチームを強くする一番の方法」だからである。これは一見当たり前過ぎて逆に盲点になっているふしがあるが、動かしがたい事実である。だからウエーバー方式のような真の意味での戦力均衡のためのドラフト+ドラフトの指名権譲渡とリンクしたFA制度、が必要なのである(以下大リーグシステムと略)。ちまたの現行のドラフト制度改革論者の中にも、むしろ完全自由競争にし
テーマがそれた。たぶん筆者と豊田氏のドラフトやFAに対する考え方は違うだろうが、それでも銭ゲバ野球に対する不快感は当然伝わってきたし、それ以外でもプロとアマの関係やプロの選手・プロの監督・プロのコーチのありかた、ファン気質、球団運営、OBの問題、プロ意識…かぞえあげればキリがないほど(というよりほとんど全てが)プロ野球にかかわる者なら胸に手をあてて考えなければならないものであったと思う。くらべるのもおこがましいが筆者も少なくともベクトルとしては同じ「このままじゃいけない日本のプロ野球」という気持ちで書いてはいるが、媒体的にはプロ野球界から見れば極北のメディアゆえに、まあ、読んで理解してもらえる人が15万読者のうちの何人かいればいいや、位の気持ちであった。しかし「オレが許さん!」はプロ野球人にとっては必読の書であろう。なのに”もちろん、オレの駄文でプロ野球を変えてやろうなんていう思い上がりはサラサラありませんでしたが、少しぐらいは反応があるかな、という期待はあったんです。野球専門誌なのですから。ところが、ほとんど何も返ってこんもんね。反応はすべて真摯(しんし)な読者からのものでした”と言うのはさびしすぎる。自浄作用は全く期待できないところに加えてOBの心からのまっとうな忠告にもシカトを決め込むような感性で、これからの日本の野球界はどうなっていくのだろう。豊田氏ではなくとも危機感を持つ人は多いだろう。Jリーグ結成時の脅威なんて比ではない。あんなもの(別にJリーグをおとしめて言っているわけではなく、プロ野球に対しての影響力という点においてです。念の為)は最初から全く問題ないと当時から書いていた事は、長くこの連載を読んでくれている人ならば覚えていてくれているだろう。
ひとつだけ豊田氏にお願いしたい事がある。まったく正直なところ、豊田氏は現在の日本のプロ野球界にもっとも悪影響を及ぼしている人、を認識していると思う。以前その人がたしかオーナー職についた時にこれからどうなるか見守ろう、といったような事を書かれていたような記憶もある。しかし、もう彼の正体、自チームの利益以外は眼中になく、球界がほろびようとも新聞が売れればいい…と思っているのは明らかになったと思う。大病をわずらったのはまことに気の毒ではあるが。しかし、彼をこのまま野放しにしておいて球界の健全な発展はあるのでしょうか。もちろん全ての罪を彼に帰すつもりはないが。言論人としての決断に期待します。 (この項終わり)
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