|
|||
| 西武とヤクルトがやや優位ながらも…
プロ野球のペナントレースも前半戦を終了した。セ・リーグはヤクルトが徐々に二位以下に差をつけてやや有利な展開。パ・リーグは近鉄の大不振で早くもペナントの灯が消えるか…と思われたのだが日ハムの頑張りでなんとか後半戦に興味をつないだ。今回はこの結果をふまえた上で後半戦の、そして最終的なペナントの行方を予想しよう。まず比較的予想のたち易いほうから。 〔パ・リーグ〕 例え10ゲーム以上離されていようとも西武を抜く可能性があるのは近鉄だが、現状では夢物語。どうチームを建て直して来るか。 〔セ・リーグ〕 今中・山本昌と2枚の切り札を持つ中日。郭の調子が落ち目なのと、与田が絶不調で抑え投手がいないのが難点。投手陣の編成替えが必要と思われる。安定感がありシュートという決めダマを持つ新人の鶴田あたりの起用も面白いかもしれない。打撃陣では大豊・立浪・新外国人(ジャコビー・ステアーズ}の不振が痛い。復調のきざしが見える立浪はともかく、落合の前後を打つべく者がこのままではどうしようもない。30歳の大豊にフォーム改造は必要だったのか。もともと考え込むタイプの選手だけに事態は深刻である。 7月号のこの欄で書いたように投手陣の整備によって急上昇してきた横浜だが、ここに来て若手投手陣にやや疲れが見られるのが不安材料。若さでかけ上がって来たが、これからが正念場であろう。打の主砲である本塁打王・打率2位のブラックスが自宅で骨折・全治2か月というのは非常に痛い。チームが順調な時には比較的セオリー通りな采配でここまで来た近藤監督の真価は、やや逆風が吹き出したこれからの試合で問われる。 前田・江藤・町田…あの小早川がレギュラーをとれないほど有望なバッターが目白押しの広島。ところが投手15傑(防御率)に入っているのは10位で4勝6敗の川口ひとりだけで長富・佐々岡という本来軸になって活躍しなければならない選手が不調の底にあり、投打の歯がかみ合わずに浮上できない。北別府が故障する前は快調に首位を走った時期もあったが、これだけ投手陣が崩れては…。チーム打率と本塁打は1位なのに防御率が最下位、とは広島も変わったものである。5月号のこの欄でも書いたように伸びなやんでいる若手がひと皮むけないとジリ貧だろう。望月・大野と抑えは完璧なだけに若手が育ちやすい土壌はあるのだから。 巨人の問題──首脳陣と捕手──のことはこれまでもこの欄で何回か指摘してきた。ちょうどそれを証明するようなゲームが前半戦の終了間際にたてつづけに起こったが、今回はそれを取りあげている余裕はないので次号で詳細に解説する。しかしとにかく頭を使う事に首脳陣も投手陣もうとすぎる。村田はなるほど成長してきているが、まだまだ発展途上。一人前になるにはあと一年以上はかかるだろう。吉原も素材的にはよい所があるがやはり経験不足は否めない。大久保は捕手としては論外。余談になるが、ヤクルトと巨人が死球の問題でもめた時に野村が「大久保ぐらいでガタガタ言うな。こっちは古田が何度もぶつけられとんのや」と発言したのは本音以上のものがうかがえて面白い。以上のもの、と言うのは大久保が(捕手として)欠場する事で逆に巨人の戦力はUPすると言う事で、野村にしては珍しいストレートな発言は「クソッ、敵に塩を送る事になってしまった」という思いがあったからに違いない。もう一つ余談だが、あの騒動について西武の主力選手全員が”巨人に非があると思う”と答えていたのを書きとめておこう。日本一のゴマスリ男・巨人の代理監督の座を狙っている須藤ヘッドコーチの上層部ウケ狙い見え見えの発言の数々はひどく聞き苦しかった。 それはさておき、頭脳改革さえ出来れば巨人は上昇できる、と見る。投手陣が充実しているのが何より強味で、斉藤ー石毛を中心に他チームから見ればうらやましい限りの布陣。しかし頭脳改革とは言うは易し行なうは難しではあるが。 飯田に復調のきざしが見え、池山・伊藤も8月には帰ってくるヤクルトが優位にたっているのは疑いのないところ。川崎・西村・石井らが期待通りの働きをしていないし、石毛や大野みたいな絶対的な抑えがいるわけでもないけど、そこは監督の手腕。高津と山田を上手く使いわけて前半戦を乗りきった。野村の弱点である”勝負の流れを読むのがヘタ”という欠点さえ出なければかなりの確率でV2達成できるだろう。種をまき、水をやり、花が咲いて、実がなった。 ともあれ後半戦ははじまった。各チームの健闘を祈ろう。 |