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#061 ばんがいち2000年2月号
written by 華戸小葉子

最近聴いたクラブMIX。太田裕美「九月の雨」は踊れそうだが岸田智史「きみの朝」は知らない人が耳にしても突っ込み入れたくなる。
【VO×××】電気グルーヴ

1. 地獄へ堕ちろ電気グルーヴ
2. 愛のクライネメロディー 3. ナッシングス ゴナ チェンジ
4. フラッシュバック ディスコ
5. 浪曲インベダー
6. チキン・シー
7. 密林の猛虎打線
8. インベーダーのテーマ
9. スッペスッペインベインベ
10. フラッシュバックJ-popカウントダウン
11. エジソン電
12. ジャンボタニシ
13. TKOテクノ クイー
14. TXLテクノ クイーン
15. レアクティオーン
16. ハロー!ミスターモンキーマジックオーケストラ

tatal time 71'17"

 まりんが抜けた電気は、人生に逆戻りするのか? というのがファンの気になるところだったんだろうけど、石野卓球、伊達にソロ3枚も出してませんぜ。ピエール瀧だって大人の男としての渋みが…(ホントか?)。前作「A」より言葉数多め、サウンドは甘さ半分カロリー10倍いやそれ以上。カッコ良いと思って聴き始めても最後には感動するか絶望するかどっちか。中間は無し。12月にやったライヴでは皆聴いたことない筈の新曲で盛り上がってたなあ。特に、瀧がその昔阪神の入団テストを受けたことに基づいて作られた(?)(7)。客の中にはコーネリファンもいたのだが。他にもパッヘルベルが元ネタ?な(2)等、最後まであっという間。(3)のビデオクリップを見ると、電気はこの先ずっと二人でやっていく決心したのかーと深読みしたくなる。

キューン.レコード KSC2-324 \3059 2000/2/2

【NEW CHAPPIE】CHAPPIE
1. Welcoming Morning(album edit)
2. Everyday
3. DOCU-MENTARY KISS
4. Good Day Afternoon
5. 水中メガネ(album version)
6. The International Chappie’s Cheer-leading Team
7. Space Latin Age
8. デリカシーのかけら
9. Happyending Soulwriter’s Council Band
10. 七夕の夜,君に逢いたい 11. Chappie’s Attack
tatal time 41'54"
 古くは芳賀ゆいからヴァーチャルアイドル界も色々あったけど、チャッピーって究極なんじゃないだろうか。何しろ一人であって一人じゃない(タモリにもなる)。だからこんなアルバムが出来るのだ。参加メンバーが凄い。川本真琴・井上陽水・コイル・ラウンドテーブル・草野正宗・森俊彦・小西康陽・福富幸宏・松本隆・細野晴臣、もっといるけどこの辺で。チャッピーのことを考える人の数だけチャッピーはいる訳で、全曲違った感じの曲になっている。そしてヴォーカルも全曲違う。君好みのチャッピーを探せ! 匿名になっているけど超有名なあの人もいるぞ。しかし私が考えるチャッピーに一番近かったのは、インストの(11)だったりして…。私の中のチャッピーは女の子じゃないもんで(無論男でもない)。陽水の詞だけでも聴いとくれ。
      アソシエイテッド・レコード AICT-1126 \3059 1999/10/10
【Dancing in the street 】CAPTIAIN FUMK
1. Home Sweet Home
2. Rock on the Floor
3. Dancing in the Street
4. Caribbean Kickin’
5. Home Sweet Home(Space Raiders Mix)
6. Twist & Shout(Krafty Kuts Mix)
7. Home Sweet Home(Edit)

tatal time 38'55"

 これはテクノじゃないだろう!? ブレイクビーツ、スカ等アイディアてんこ盛りだったマキシから一年。その後DJアルバムシリーズ「スタイル」ではピチカート迄選曲。でもこの時はまだ”基本はテクノ”だった様な気がするんだけど。これはテクノ+ロック+ファンク+ブレイクビーツ=2000年型キャプテンといったところだろうか。しかもテクノ<ロックで。帯にも「ギター・サウンド大幅アップ」と書いてあるが、ヴォーカルもはいってる。それもテクノのヴォーカリストじゃない。トム・ジョーンズみたく、濃い! これからキャプテンがどこへ行きたいのか、全くわからなくなってきた。昨年自らのレーベル・マシンガン(アナログ専門)を立ち上げたばかり。その雑多な音楽知識を生かして、どこにも無かったタイプのレーベルにして欲しいぜ。
       サブライムレコード MKCS-1024 \1680 1999/12/16
【THE WORLD SHOPPING WITH SPACE PONCH 】SPACE PONCH
1. BAREFOOT IN BALTIMORE
2. RAYMINT SCOTT
3. BATANGA CHA CHA CHA
4. KINGA CREW
5. GMW
6. DEBARD
7. HOW TO MURDER YOUR WIFE
8. TATI SUITE:AFTER THE FOX~TRAFFIC~PLAY TIME
9. TENGS OF THUGS
10. PHEASANTS
11. THE WORLD SHOPPING WITH SPACE PONCH(EDIT FROM LIVE MATERIAL 91-93)
12. GREAT BUDDA AIRMAIL
tatal time 53'07"
 トランソニックと言えばチープサウンド、と思っていたのです。人気劇団ナイロン100℃のオープニングアクトも務めたスペース・ポンチ、デビュー。でも結成は84年…。あまりに早すぎたモンド&ラウンジなのと、メンバーの本業が忙しかった為か、デザイナー常盤響(その筋ではカリスマ的人気)、CMソングアーティストミント・リー、マニュピレーター松前公高、DJ/俳優の岸野雄一。で冒頭に戻るけど、これが副業ミュージシャンのレヴェルではないのよ。デビューアルバムにして完成されてるのよ。質の良いサントラそれともゲームミュージックといったところ。とりあえずTV・ラジオのBG使用料を稼げそう。日本のラウンジ界では間違いなくトップの方にはいります。ジャケがわざと下手上手なイラストになってるのもご愛嬌。

トランソニックレコード TFCC-87624 \2835 1999/11/21

【Road to Louisiana 】ハリーとマック
1. Night Shade
2. New Orleans
3. Magnolia
4. Easy Rider
5. Choo Choo Gatta Gotto’99
6. Ma[-]lama Pono
7. Coyote Wedding Song(インストゥルメンタル)
8. Crazy Love
9. Too Ra Loo
10. Hoo Doo You Love?
11. Pom Pom Jo[-]ki
12. Louisiana Lullaby
13. 時にまかせて

total time: 49'18"

 ミレニアム。経済効果の方は知らんが久々にやる気になってくれたミュージシャンが多くて嬉しかった。少し前にこの欄で「久保田麻琴、歌え!」と書いた想いが通じたのか(いやそれは偶然)。細野晴臣(ハリー)と久保田麻琴(マック)の新譜が出た。もちろん歌っている。ハリーのはっぴいえんど仲間鈴木茂にティン・パン・アレー仲間林立夫、マックの愛妻サンディーも参加。音はカントリー&ブルースが主だがそれだけに留まる筈もない。ハワイアン、アンビエント、それに(5)や(11)のセルフカヴァー。当時の人には目新しく今聴いても懐かしさを感じさせない程良さ。こういうのって何十年もやってないと出来ないのかなあ(何十年やっても出来ない奴には出来ない)。前向きな姿勢と大人の余裕、両方を持てるんだったら年をとるのも悪くないじゃない。
エピックレコード ESCB-2040 \3059 1999/10/21


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